にっき



 
9月10日(月)
このお宅に二三日は居候させていただくつもりだったのですが、大家さんがヘビースモーカーだということをすっかり忘れておりました。そんでもっておいらは夜型、大家さんは朝型、大家さんの想像を絶するいびきに悩まされ、ようやく朝方うとうとしかけたところ、もう朝ご飯の支度で大家さんが起きてきた。こりゃあ摩擦が起きる前に他の寝床を探した方がよさそうです。
ってことで、いろいろ家の近くで安宿を探してみたのですが(予算150フラン)、どこもかしこも安いだけあって満室、そんでもってボロい。うーん、これだったら今まで憧れだった場所に奮発して移るほうがいいかなあ。そういや来て最初のホテルからして18区だったし、最後くらいはパリっぽい所に行ってみてもいいかな、そう左岸とか・・・
ってことで残り約一週間のフランス、思い切ってオサレな左岸に移ることしました。パリはセーヌ川より北側を右岸、南側を左岸と呼んでおります。パリの主要な観光地や役所などは右岸に位置し、パリ4(ソルボンヌ)やパリ7(ジュッソー)をはじめとする大学など文化的な施設は左岸に位置しております。右岸住人に比べて、左岸住人の方がスノッブなんだそうですが、移民ばかりの地区にすんでいた自分には違いがよく分からなかったりします。そんな違いを少しでも知るべく、今回の左岸進出となったわけですが、やっぱり婦女子に人気のカルチェラタンのホテルは高いのう・・・目玉が飛び出そうな値段にため息です。しかたがないので以前、フランスに来たばかりの頃ホームページ作りのお手伝いをしていた所(日本人観光客向けのウィークリーマンションを経営している)にダメモトで電話してみたら。なんと、明日からセーブルバビロンに一部屋空くとのこと!一泊200フランでボンマルシェ裏だったら、こりゃあ泊まっておくべきでしょう。さっそくその場で出発の日まで部屋を押さえ、明日の出発のために、仮の身支度開始です。近くのボンマルシェはただいまイギリスフェアの真っ最中ですし、とにかく明日からの左岸ライフは楽しみで仕方がありません。



9月9日(日)
本日は大家さんがフランスに帰ってくる日。とりあえず二三日ほど大家さんと同居し、カビだらけの家を引継で、それから帰国まで仮の住まいにお引越(とはいってもスーツケース等は出発まで置いておいてもらうのです)。当初は友人宅にしばらく厄介になる予定だったのですが、その友人は時々発作的に失踪する方で、どうやら昨日からその発作が出てしまったようです、何度電話をかけても出やしない。こりゃ、宿取るしかないなあ。
家具類の処分や電気・電話などの中止手続きなどを全くする必要がないため、他の人々よりかは楽な引越作業。早起きして寝具類を洗濯、台所・洗面所の大掃除、まだ片づいていない細々とした荷物類を黙々と一カ所に集めます。一年という短い期間でありましたが、なかなか楽しい住まいでした。18区という、フランス人でさえも一瞬眉をひそめるようなイメージ先行形の地区でしたが、思っていた以上に安全で、そして物価は安く、下町情緒溢れる街でした。
お昼は日曜でも開いている家の前のカフェで。ここのマダムのスペシャリテは季節によって具が違うサラダです。しっかりと水を切ったパリパリのレタスにマッシュルーム、そしてどばどばたっぷりのパルメザンチーズ。フランスではあたりまえのサラダですが、もうすぐお別れかと思うと特別な味に感じられてきます。んでもって、ここのカフェのいいところはコーヒーが一杯9フラン(一般的なカフェは12フラン)ってとこですなあ。18区プライスには本当に助けられました。いつかまたフランスに住めるとしたら、また18区に住みたいものです。
んで昼食後、せっせせっせと掃除していたら大家さんのご到着。大家さんは典型的なおばちゃんで、言うことが気分によってコロコロかわるのでご機嫌を取るのが大変。ですが本日は帰国直後でハイテンションだったので、優しい大家さんですみました。空輸したての辛子明太子とバゲット、そしてワインで乾杯。長く語らいそろそろ就寝です、私は今のソファベッドで、大家さんは掃除したての寝室へ。が、そこで大家さんのご機嫌がみるみる斜めに。「なんなの!? このカビは!!???」 前々から水漏れの際にできたカビが一向に引かず、保険会社に連絡しても査定にすら来てくれない、と何度も何度も、週一回のペースで電話で申し上げていたのですが、「は? こんなにひどいなんてきいてないよ」と一言。「なんでこんなになるまでほっといたのさ!?」 ・・・はあ、カビは拭いて拭いて拭きまくってたのですが、生えるペースが速すぎて・・・ 「あー こりゃー 人が住む家じゃないよー」 すいません・・・ 夜中3時過ぎまでお説教でした。しょんぼり。



9月8日(土)
あと十日で帰国。今更なんですが、せっかくの免税のチャンスなんですが、よくよく考えたらそんなに欲しいものなんてなかった。普段は物欲にまみれて生きているのに、どうして帰国間際になるとほしいものがなくなってしまうのかしらん。こまったことだわ。本日丸一日使ってプランタン巡りをするはずだったのに、とりあえず前々から欲しかったリネン類と化粧品の類(ほとんど石鹸)を買ったら買い物が終わってしまいましたよ。閉店まで粘るつもりだったのに困ったものですよ。明日は休みだし来週はいよいよ忙しくなるから、とにかく本日が買い物のラストチャンス。だというのに、プランタンメゾンも、プランタンモードも、プランタンオムも、全部ぐるりと廻ったのに食指がうごかない。もしかしたら、おいら病気なのかしら?熱でも出てしまったのかしら?非常に不安になってきます。まぁ、日本に手に入らないものなんて存在しないので、今焦って何かを買うこともないんですがね。
お金を使わないで済んだので、クリシー広場の近くに前から目をつけていたビール専門店でその分お腹に溜めることにしました。本日飲んだのは日本では「禁断の果実」と呼ばれる fruit defend。ヒューガルデン社インターブルー社(というところがヒューガルデンやレッフなどの醸造所を従えているそうな)はのエールなビール。ビールに興味を持つようになってこの頃いろいろ調べているのですが、どんな文章にも必ずと言っていいほどこのビールの名前が出てきます。コリアンダーが中に入っていて、若干スパイシーですんごい苦い。これは大人の味ってやつなのかしら、、、 苦みをこらえて空きっ腹に流し込んでいたら目眩がしてきました。9%でクラクラするようでは、いよいよ病気なのかもしれません。うーむ、明日は大家さんが帰ってくるのになあ。



9月7日(金)
天気が良い日を狙って東駅からサンドニ方面に向けてハイキング。パリ郊外生まれヒップホップ育ちの若者が跋扈しているアッパー系のレアールとは違い、この辺の雰囲気の悪さはとにかくダウナー。やる気のないだるだるおっさんたちが昼間からうだうだしており、別の意味で面白い場所です。昼間からすることもなくただ路上でたむろしておしゃべりに高じているおっさんたちを見ていると、上野の一角に迷い込んだかのような錯覚を起こします。そんなおっさん達の場所に行けるのはお天道様がお空の上にちゃんとあるときだけ(夜でも特に問題はないんだけど)。水煙草屋やワールド専門のCD屋さん、楽器屋さん、この辺ではそれらは全ておっさん達の娯楽。女性の姿をこの辺りで見かけることは滅多にありません。
そんなおっさんタウンを抜け、さらに南へと下ると雰囲気が一転。サンドニ周辺は昼間から顔を赤らめるような格好をされているお姉ちゃん達がずらりと通りに立っておる一大欲望タウンとなっています。そんなお姉ちゃんズはみなさん、フランス以外の国からやってきた方々が多く、まるで新大久保のよう。ちなみに千昌夫が好みそうな金髪ブロンドのお姉さま方はマドレーヌ周辺で高級車に乗ってお客様をお待ちされているそうなのですが、未だにお目にかかったことがありません。うーむ、気になるものだ。
んで、この辺は白い欲望の街だけではなく、一大アパレル問屋街でもあるわけです。もしかしたら素敵な洋服屋や鞄が卸値で買えるかも・・・ なーんてことを思ってはるばるやってきたわけなのですが・・・ うーむ。どこのお店もカートン単位で買わないとダメみたい。探せばバラ売りしてくれる店もあるんだろうけど・・・ お姉ちゃん達がわんさかいる路地をキョロキョロしながら歩くのはなんだか申し訳ないなあ。結局なんも買わず、ただお姉ちゃんの胸ばっかり見て帰ることになりました。しっかし・・・ 彼女たちはいったい胸に何を詰めているのかしらん。



9月6日(木)
船便の発送で一息つく暇もなく、今度は航空便の準備。航空便では、船便で送ると残されたフランス生活の日々に支障をきたしてしまう品々と、免税手続きをすませた品物を送ります。そう、免税!なんと甘美な言葉なのでしょう・・・ なにしろフランスの消費税(TVA)は20.6%(内税)。一万円の商品のうち二千円が税金だというのです、こりゃあ利用しない手はない。
旅行者免税とは違い、引越免税は手荷物ではなく別送品に適用されます。本当は船便に入れて送れば良かったのですが、なんせ免税書類を作るのに1週間ほどかかるそうなのです、なるべくなら出発ギリギリまで買い物をしていたいのです(買い忘れが沢山でてきそうですし)。ということで、航空便の集荷は出発一日前に、免税の手続きは集荷一週間前に、それぞれすることになりました。
航空便の手配はオペラの宅急便屋さんへ。一昨日大量に段ボールを拾ってきたので新たに買い足す必要はなくなり、ちょっとお金が浮きました。そんでもってオペラから歩いてプランタンの中にある高島屋さんへ。高島屋さん内で働いているワーホリの友人に頼んで免税の申し込み。高島屋さんや日系デパート内では数多くのワーホリさんが働いているそうです。自分も日本にいた頃4年ほど、もう潰れてしまったとあるデパートで接客をしていたのですが、おじぎの角度やら言葉遣いやらカードの扱いやら本当に大変でございました。いろんな意味でエキセントリックな人々が集う異国で、そのような日本式接客を実践されているなんて本当に尊敬します。そんでもって接客だけならともかく、日本人観光客の「こまったときの駆け込み寺」的な役割もこなさなくてはならないのですから、ほんとにえらいですなあ。すっかり恐縮しながら書類を作成して貰います。
書類が完成しました、さて来週の締め日(書類を作る日)までプランタンで買った食料品を除く全てのものは免税になります(返金は帰国後)。さっそく今まで憧れていたル・クルーゼの鍋を見に台所売り場に駆け込みます。日本よりも半値に近い値段で、さらにそこから税金が引かれる、考えただけで踊り出したくなりそう。小走りでル・クルーゼコーナーに駆け寄り、前から目をつけていた真っ赤なお鍋を手にします・・・ が・・・ 重くて持てない・・・ ぎっくり腰になりそう・・・
前々から重くて死ぬと噂では聞いておりましたが、まさかただのお鍋がこんなに重いとは。今まで遠くから眺めるだけで、実際に手にとって見たのは今回が初めてだったのです。中身が何も入っていないシチュー用のお鍋ですら、バケツに水を満たんにしたときと同じ重さ、小さなココット用鍋ですら重いダンベルのよう。こんな重いものを航空便で送ったら、輸送費は免税金額では補うことは不可能です。あああ、念願の「ル・クルーゼの鍋でジャム作り」がお空のかなたへ消えていく・・・ あたまに来たので地下のおもちゃ売り場でビーズをしこたま買い込み憂さを晴らしました。しょぼん。



9月5日(水)
ということで、荷物を詰め込んでいたら朝になっていました。もう7時、せっかくこんな朝早い時間に意識があるというのに、愛するモーニングライブは夏休み真っ最中、つか番組の夏休みなんて信じられぬ、しかも一ヶ月も。眠るにしても運送屋さんは「9時から11時の間に伺います」とのことでしたので、うかつに眠ってしまうと運送屋さんの呼び声も聞こえなくなりそう。この時期、運送屋さんはとにかく忙しいので、約束すっぽかしたらとんでもないことになってしまいます。
しかたがないので、起きて待っていることにしてみました、、、徹夜なので胃が食べ物を受け付けず、けんどもエネルギー不足で頭はフラフラ。椅子に座って居眠りすることも考えたのですが、度重なる力仕事でちと腰痛ぎみ。ミルクをどばどば入れた紅茶を飲んで、なんとか眠らないように、立ったり座ったり、立ったり座ったり。そんな無駄な行為を繰り返すこと4時間。もう11時なのに運送屋さんはまだきません。風呂入りたいなあ・・・ しっかし今風呂入っちゃったら運送屋さんに荷物渡せないしなあ・・・ ああ、眠い眠い眠いよう。とりあえず玉ねぎをみじん切りして泣きながら運送屋さんを待ちます。が、1時間経ってもまだこない、もう切る玉ねぎがなくなっちゃったよう、運送屋さんに電話してみますが、「あ、もうすぐそっち行きま〜す」って、そば屋かいな、まったく。ああ、だんだん腹が立ってきましたよ、でも怒りのはけ口がどこにもありませんので、とりあえず近くにあった新聞に載ってたペリカンのマークに毛を生やしてみたりするぐらい。これがフランスってやつなんだなあ・・ 結局運送屋さんが来たのは14時過ぎ、こんなんだったら仮眠とって、早朝から荷物詰めるので全然間に合ったじゃん・・・ 
んで、ふて寝して起きたら22時、貴重な一日が無駄になってしもうた、、、



9月4日(火)
明日運送会社さんが船便荷物を取りに来ます。というのに、全く全然片づけが進みません。いるもの、いらないもの、いるもの、いらないもの・・・ と仕分けしている最中に、必ず「思い出耽りタイム」がやってきてしまいます。たった一年しかいなかったのに数々の品々にもの凄い思い入れっぷり。これなんだなあ、「かぶれる」っていうのは・・・ おたふくかぜや風疹といっしょで、小さい頃にかぶれておけばパリ患いも軽いものですんだはず。でもでも、この年齢でフランスにかぶれてしまったら・・・ 真人間に戻るまで長い時間がかかりそう、今から真剣に憂鬱です。あれほど忌み嫌っていたフランスかぶれさんやリアルオリーブおばさんにまさか自分がなるかもしれないなんて・・・ 日本に帰っても朝食はカフェオレにクロワッサンしか食べず、普段着はしましまのTシャツ(金がないからユニクロ)にベレー帽(大久保清タイプ)、鞄はヴァネッサ・ブリューノ、、、は高くて買えないからアメ横で買ったエルベ(しかし、実はより機能的なSAZABYを買っておけば良かったと後悔)、そんな装いをしても、出かけるのはコンビニ。でも紀ノ国屋のサックで出かけて買い物袋を拒否してエコ気分、んで花屋の前で立ち止まって写真とか撮っちゃう人に(でも現像代がもったいなくて撮りきったフィルムが部屋にゴロゴロ)なっちゃうんだ・・・ あああ、まともな生活を送れるのでしょうか、社会復帰できるのでしょうか、うええええん。
そんな無駄な妄想に取り憑かれて荷造りはちっとも進みません。関税かからない程度のワイン類にCDと書籍、ローラーに防具類、そして冬物衣類、、、とにかくものが増えすぎた。そして買った箱は小さすぎた。    入らないのです、どんなに詰め込んでも、足で踏んでも、船便用の荷物が用意した段ボール箱に入らないのです。やばい、このままでは何か捨てて帰るハメに! 段ボールどっかで手に入れてこなくちゃ、でももう午前3時だよう、お店は全部閉まってるよう。運送屋さんは明日の午前中に来ちゃうんだよう、あああああああ、困ったー でも考えてる間にも時間が経っていくのです、そう、もしかしたら、もーしかしたら、道ばたに段ボールが落ちているかもしれない。そうだ、朝までにどっかに段ボールを手に入れることができて、そして梱包を完成させれば、なんも問題はないのだ。ということで、すでに午前4時頃なのですが、暖かい格好をして外に段ボールを探しに行くことに。変な人に会う前に段ボールが見つかればいいなあ・・・ 気合いを入れて段ボール探しの冒険に出かけます、あ、その前に生ゴミ捨てておこう、ゴミ捨て場行っておこう・・・  ん?
なんと、ゴミ捨て場にあったのは大量の段ボール箱。そう、今月は引越シーズン大ピークの月だったのです。すっかり忘れていましたよ。私のようにこのアパートから出ていく人もいれば、入れ違いに入ってくる人もいる、それが9月。いちばん簡単な方法を忘れておりました。これで船便も完璧です、、、 と思ったのですが、やっぱり物思いに耽るのはやめられない、気が付いたら朝になっていました。もうすぐ運送屋さんが来てしまう・・・



9月3日(月)
語学学校の友人と、ルーブルの東側にあるフュモワールというこじゃれ系レストランでお別れ昼食。ここのレストランは壁一面に本棚があり、お客さんは自由に本を手に取り読むことができるのです、。さっそく雰囲気に飲まれてみまして、適当に一冊手にとってみます、、、、偶然手にした本はヘッセの「車輪の下」でした。こじゃれ料理ご一緒するお話ではないですよなあ、しかもフラ語だし。辺りを見回しても、本を読みながらお食事してらっしゃる方はいらっしゃいませんでした。お行儀悪いしねえ。
美味しい料理をたらふく食べた後はテュイルリー公園でコーヒー。友人は新学期からテキスタイルの学校に編入です。フランスの専門学校は日本でいくらか勉強していると、途中の学年に入れてもらえることが多いみたい、素晴らしいことだ。けんども最初から専門用語のマシンガントークらしくて、友人は入学前から鬱になっています。確かに外国人向けの語学学校の授業と違い、現地の人々向けのフランス語を一日中ですから、考えただけでも大変そう。でも、そんな中に飛び込むことを決めただけでも偉いものですよ、ほんとほんと。挫けずに頑張ってね。
そんなこんなで公園でお別れ、航空便の手配と引越免税(というものがあるのだ、日本に帰る直前の買い物は免税されるのだ!)の問い合わせを近くのヤマト便で済ませて帰宅。航空便は目が飛び出るほど高い!



9月2日(日)
いい天気だ、サイクリング日和だ、と思ってあひるのパテを詰め込んだ特製おにぎりを持ってスターリングラードへ。サンマルタン運河そばのレンタル自転車屋さんで自転車を借りようと思ったのですが、本日行ってみたら潰れて(移転?)しておりました、うむむ。ここからレアールのレンタル屋さんまで電車で行くのもなんだかなあ・・・ ということで計画をハイキングに切り替え。運河に沿っててくてく街をお散歩。慣れ親しんだこの辺ももうすぐお別れだと思うと、なんだか切ないですね。もっと徹底的にパリを歩いていればよかったなあ。
偶然が重なって住み着いたこの辺ですが、オサレと場末の丁度よい混ざり具合は本当に心地よか。運河のほとりでおにぎりを食べてリピュブリック、更にあるいてマレの方まで。ポンピドゥーの裏側辺りを歩いていたら、ローラーの軍団が数百人単位で移動しているところに出くわしました。そういえば本日は日曜日、この中に入って素敵なローラーライフを送るはずだったのですがなあ・・・ 既にローラーは船便用の段ボール箱にぶちこまれてしまっています。もっときちんと練習しておけばよかったなあ。
せっかくいい天気なのに怠惰な自分を振り返る反省会、カフェで飲んでるペリエも涙で更にしょっぱいぜ。しっかし、どんなに貪欲に動き回っても、絶対後悔ってするもんだっからのう、と反省会の二次会は自己弁護大会です。歩き回っている間に頭の中ではいろいろなイベントが繰り広げられ、足より頭の方が疲れます。きょうは爽やかないい汗をかくつもりだったんだけどなあ。疲れたので帰りは地下鉄。



9月1日(土)
友人のお買い物におつきあい、MDラジカセを買いに行くそうな。フランスにおける電化製品の高さは本当にうんざりいたします。秋葉原のような夢の街はないし、お店同士の安売り競争もない。だから日本に比べて何もかもが高いし、そのためみんな買った電化製品を10年も20年も使いまくる、だから電化製品があんまり売れず、値段も下がらない・・・ まあ、ものを大事に使うって素晴らしいことなんですけどね。でもやっぱり、住む期限が決まっている人にはこの習慣や値段はつらいもんです。自分もCDラジカセの購入を真剣に考え、いろいろなお店を廻っていた時期もあったのですが、あまりの値段の高さにアホらしくなってしまって、結局パソコンでCDを回して普通のラジカセに出力させるという方法を取ってしまいました。いい音で聞きたいんだけどねえ、帰るのが決まっているのに、日本で使えない電化製品を買うなんてあほらしいものねえ。
ということで、清水の舞台から飛び降りて複雑骨折しないように、パリでも物価の安い東駅の方までラジカセを買いに行くことになりました。デパートやFNACはAV機器は最新型のものしか売っていないのですが、こっちの方にある電化製品は三世代位前の売れ残りなどが安いお値段で売られていたりするのです。北駅やバルベス周辺のエキゾチックな感じとは違い、東駅周辺はどことなく陰鬱。朝でも昼でもどんよりとやる気のない空気が漂っています、この空気が物価の安さの秘密なのですなあ、治安もちょっとアレなんですがね。んで、駅前の安売り電気屋さんで日本製のMDラジカセ(現品限り)を購入。もちろん節約のため手で持って家まで帰ります。きっと日本ではもっと安いんだろうなあ。
んで、東駅からの帰り道、バルベスの市場にに寄って大トロの短冊買って、買ったばかりのラジカセでニューオーダーとビョークを聞きながらマグロ丼ランチ。食料品が安いのはフランスの救いなんですのう。つか、ニューオーダー、ニューオーダー節120%っすなあ、涙腺ゆるみます。


←last   next →
↓top